「シフト希望をLINEで集めているが、誰が返信して誰が未回答か把握できない」「紙で集めた希望を転記するだけで毎回30分以上かかる」——こうした悩みを抱える担当者に向けて、本記事ではシフト管理アプリの導入から希望収集フローの完成まで、4ステップで具体的な手順を解説します。
競合サイトに多い「ツール一覧を並べるだけ」の記事とは異なり、本記事では「アプリを選ぶ前の条件整理」→「選定」→「初期設定」→「従業員への周知・試験運用」→「本格稼働」という実務の流れに沿って、操作画面のステップ数・所要時間まで明記しています。従業員5名〜50名規模の担当者が、この手順通りに進めれば1週間以内に希望収集の自動化を完成できるよう設計しています。
💡 この記事でわかること
紙・LINE・アプリの実態比較 / 規模別アプリ選定早見表 / 初期設定の具体的なステップ手順 / 従業員への周知を1週間で完了させる方法 / 「うちには向かない」状況の見極め方
この記事を読めば1週間で希望収集が自動化できる
今あなたが感じている「希望収集の限界」3つ
シフト希望の収集は、シフト管理業務の中でもっとも工数がかかる工程の一つです。現場で頻繁に起きている課題を3つ挙げます。
① 紙の集計ミスと転記の二度手間
希望を紙で集めた場合、「誰がまだ提出していないか」の確認、希望内容の読み取り、Excelや紙のシフト表への転記という3つの作業が発生します。従業員10名のシフトを毎月集めると、この集計・転記だけで30〜40分かかるケースが珍しくありません。さらに転記ミスがあれば、希望が通っていないとクレームが入り、その対応にさらに時間を取られます。
② LINEの返信漏れと属人化
「グループLINEに入力してください」という運用は、管理者のスマートフォンに依存した属人化が起きやすい状態です。担当者が体調不良で休んだとき、誰が未回答かを確認する手段がなくなります。また、グループLINEに希望を書き込む形式では、後から見返したとき誰の発言がどの期間の希望か判別しにくくなります。
③ 締切管理の煩雑さ
「毎月15日までに希望を提出してください」という運用を続けていると、締切直前にリマインドを送る手間が毎月発生します。「送り忘れた」「返信が少ない」となるたびに個別に催促が必要で、これが担当者の精神的負荷になります。
アプリ導入後の理想状態(Before/After)
シフト管理アプリを導入して希望収集フローを構築すると、以下のような変化が期待できます。
| 作業 | 導入前(紙・LINE運用) | 導入後(アプリ運用) |
|---|---|---|
| 希望収集の呼びかけ | 手動でLINE・口頭・紙の配布(毎回5〜10分) | 締切日時を設定すれば自動で通知(0分) |
| 未回答者の確認 | 名簿と照合しながら目視確認(10〜20分) | 管理画面で一覧表示(1分) |
| 希望の集計・転記 | 紙やLINEからExcelへ手動転記(20〜40分) | 管理画面に自動集約(0分) |
| 締切リマインド送付 | 手動で個別メッセージ(5〜15分) | 自動リマインド機能で対応(0分) |
| 合計所要時間(月1回) | 40〜85分 | 5〜10分 |
月1回の集計工数が40〜85分から5〜10分に圧縮されるだけでなく、集計ミスや転記漏れがゼロになるという質的な改善も得られます。月額コストが1人あたり200〜300円のアプリであれば、担当者1時間分の人件費で導入費用を十分に回収できます。
Step 0:アプリを選ぶ前に確認する3つの前提条件
従業員規模・シフトパターンの棚卸し方法
アプリを選ぶ前に、自社の状況を以下のチェックリストで確認してください。規模とシフトパターンによって、必要な機能と適切なアプリが変わります。
| 確認項目 | 5人以下 | 5〜20人 | 20〜50人 |
|---|---|---|---|
| 希望収集の方法 | LINEや口頭でも管理可能な場合あり | アプリ導入の費用対効果が最も高い | アプリ導入がほぼ必須 |
| シフトの複雑さ | 単純な〇✕形式で十分 | 時間帯指定・役割指定が必要な場合も | 複数役職・複数店舗対応が必要 |
| 推奨アプリの方向性 | 無料プランで十分なことも | 月額1,000〜4,000円のライトプランが最適 | 月額5,000円以上の本格プランを検討 |
シフトパターンの棚卸し手順:
- 現在のシフトパターンを書き出す(例:早番・中番・遅番の3種類)
- 希望収集の頻度を確認する(週次・月次・随時)
- 希望として収集したい項目を列挙する(出勤可能日、希望休、時間帯、担当業務など)
- 連携したいシステムがあれば確認する(勤怠管理システム、給与計算ソフトなど)
この棚卸しに10分かけるだけで、アプリ選定の判断軸が明確になり、無駄なトライアル契約を防げます。
希望収集の方法を決める:紙・LINE・アプリの使い分け判断基準
「アプリを導入すべきか」を判断する前に、3方式の実態を比較します。競合記事の多くはアプリ一覧のみを掲載し、この比較を省略しています。しかし、「自社では紙やLINEで問題ない」という判断を明確に下せること自体が、アプリ選定の出発点です。
| 比較軸 | 紙 | LINE(グループ) | シフト管理アプリ |
|---|---|---|---|
| 月額コスト | ほぼ0円(印刷代のみ) | 0円 | 1人あたり100〜300円程度 |
| 集計にかかる時間 | 20〜40分(10人規模) | 15〜25分(スクロール確認が必要) | 1〜3分(自動集約) |
| 未回答者の把握 | 名簿との突き合わせが必要(5〜10分) | メンバーリストとの照合が必要(10〜15分) | 管理画面で即時確認(30秒) |
| 担当者不在時のリスク | 紙の保管場所がわかれば代替可能 | 担当者のスマートフォンに依存、高リスク | アカウント共有や権限設定で対応可能 |
| 向いている規模 | 5人以下、シフトが単純な場合 | 5〜10人、IT慣れしたメンバーのみの場合 | 10人以上、または担当者の負荷軽減が課題の場合 |
判断基準を一言でまとめると:従業員が5人以下でシフトが単純なら紙でも成立します。ただし従業員が10人を超えた時点で、集計工数の人件費がアプリ代を上回る計算になるケースがほとんどです。
⚠ 注意
LINEグループでの希望収集は「無料で使える」という利点がある一方、個人のLINEアカウントと業務連絡が混在するため、従業員から「プライベートと仕事が分けられない」という不満が出やすいデメリットがあります。採用・定着に影響する可能性がある点も考慮してください。
予算の現実的な目安:1人あたり月100〜300円で何が変わるか
シフト管理アプリの費用体系は、大きく「従量課金型(人数×単価)」と「定額型(人数上限付き月額)」の2種類に分かれます。中小規模の現場では、従量課金型の方が人数増加に合わせて費用をコントロールしやすい傾向があります。
月1万円以内で収まる構成例(試算):
- 5人規模:1人あたり月200円のアプリを選べば、月額1,000円。年間12,000円。紙・LINE運用の工数削減分(月40〜80分 × 時給換算)と比較すれば、ほぼすべてのアプリで費用対効果がプラスになります。
- 15人規模:1人あたり月200円なら月額3,000円。無料プランのある製品なら初月は0円でトライアルができます。
- 30人規模:1人あたり月200円なら月額6,000円。定額上限付きプランを選ぶと「30人でも月4,980円」という製品も存在するため、プランの上限設定を必ず確認しましょう。
なお、初期費用(アカウント設定料・トレーニング費用)が別途かかるアプリもあります。問い合わせ前に「初期費用の有無」を公式サイトで確認することをお勧めします。
Step 1:希望収集機能があるアプリを選ぶ(所要時間:約30分)
希望収集に必須の4機能チェックリスト
シフト管理アプリには多様な機能がありますが、希望収集の自動化を目的とした場合、以下の4機能は必須です。これを満たさないアプリを選ぶと、結局LINEや紙を補完的に使い続けることになります。
| 機能 | なぜ必要か | ないと起きる問題 |
|---|---|---|
| ① 締切日時の自動通知 | 従業員に締切を自動でリマインドする | 手動でリマインドを送る手間が残る |
| ② スマートフォンからの希望入力 | 従業員がPCなしで回答できる | PC非所持の従業員は結局紙提出になる |
| ③ 管理者の一覧確認画面 | 誰が回答済み・未回答かを即確認できる | 未回答者への催促が手動に戻る |
| ④ CSVエクスポート機能 | 給与ソフトや勤怠管理システムへの連携が可能 | 最終的にExcelへの手動転記が残る |
規模別おすすめアプリ早見表
以下の早見表は、各製品の公式サイト・公式ヘルプセンターで確認できる情報をもとに作成しています(2026年6月時点)。価格・機能は変更される場合があるため、導入前に各社の公式サイトでご確認ください。
| アプリ名 | 向いている規模 | 月額費用の目安 | 無料プラン | 希望収集設定の難易度 | スマホ対応 |
|---|---|---|---|---|---|
| Airシフト | 5〜30人 | 無料〜月額4,980円〜(公式サイト記載・税抜) | あり(基本機能) | ★☆☆(初心者向け) | ○ |
| らくしふ | 5〜50人 | 1人あたり月220円〜(公式サイト記載・税抜) | あり(30日トライアル) | ★☆☆(初心者向け) | ○ |
| シフオプ | 20〜500人 | 要問い合わせ(公式サイト記載) | なし(デモ申込のみ) | ★★☆(中級) | ○ |
| ジョブカン勤怠管理 | 5〜100人 | 1人あたり月200円〜(公式サイト記載・税抜) | あり(30日トライアル) | ★★☆(中級) | ○ |
| KING OF TIME | 10〜500人 | 1人あたり月300円〜(公式サイト記載・税抜) | あり(30日トライアル) | ★★☆(中級) | ○ |
規模別おすすめの方向性:
- 5人以下の会社なら:Airシフトの無料プランから始めることを推奨します。費用0円で希望収集の基本フローを試せるため、「本当にアプリが必要か」を実際の運用で確かめてから有料プランへ移行できます。
- 5〜20人規模の会社なら:らくしふかジョブカン勤怠管理が費用と機能のバランスが取れています。どちらも1人あたり月200〜220円で、10人規模なら月2,000〜2,200円の投資です。
- 20〜50人規模の会社なら:複数店舗・複数部門での利用を想定した機能が充実しているシフオプまたはKING OF TIMEを検討する価値があります。ただし、シフオプは価格が非公開で担当者との商談が必要なため、まずはジョブカンやKING OF TIMEの30日トライアルで操作感を確認してから比較するのが効率的です。
無料トライアルで必ず確認すべき操作ポイント
無料トライアルを申し込んだら、以下の5点を実際に操作して確認してください。機能一覧表には載らない「使い勝手」がわかります。
- 希望収集の締切設定画面にたどり着くまでのクリック数を数える:3クリック以内でたどり着けなければ、毎月の運用で詰まります。Airシフトであれば「シフト作成 → 希望収集設定 → 締切日入力」の3ステップで設定画面に到達できます。
- 従業員側のスマートフォン入力画面をテストする:自分のスマートフォンでログインし、「希望入力→送信」の操作を実際に試す。画面が見づらい、ボタンが小さいといった問題を事前に把握できます。
- 未回答者の一覧を表示する:テスト従業員を3〜5名追加して、一部だけ回答させた状態で管理者画面を確認。未回答者が即座に確認できるかをチェックします。
- CSVエクスポートを実際に試す:ダウンロードしたCSVの列構成を確認し、自社で使っている給与ソフト・Excelと互換性があるか確認します。列の並び順が合わない場合でも、修正に何分かかるかを測ります。
- サポートへ問い合わせを1回してみる:意図的に「設定方法がわからない」という内容でチャットサポートに問い合わせ、回答速度と回答の丁寧さを確認します。本番運用時のトラブル対応力を事前に測れます。
Step 2:初期設定〜希望収集フローを構築する(所要時間:約1〜2時間)
管理者アカウント設定:従業員を登録する手順(目安15分)
アプリの契約が完了したら、最初に行う作業は従業員の登録です。多くのアプリはCSVインポートと手動登録の2方式を提供しています。どちらを選ぶかは人数と既存データの有無によって判断します。
手動登録 vs CSVインポートの判断基準:
- 10人以下なら手動登録の方が早い:CSVインポートは事前にファイルを用意する手間があるため、10人以下の場合はかえって時間がかかることがあります。名前・メールアドレス・電話番号を1人2〜3分で入力すれば、10人で20〜30分以内に完了します。
- 11人以上ならCSVインポートを使う:すでに従業員の名前・メールアドレスがExcelや別のシステムに入っているなら、CSV形式に整えてインポートする方が効率的です。ただし、CSVの列順がアプリの要件と合っていないとエラーが出るため、まずサンプルCSVをダウンロードして書式を確認します。
従業員登録時に設定すべき項目:
- 氏名・よみがな
- メールアドレス(ログイン用)または電話番号(SMS認証の場合)
- 所属グループ・部門(複数店舗の場合は必須)
- 雇用形態(正社員・パート・アルバイトなど)
- 登録後、仮パスワードの通知メールが届いているか従業員側で確認する
希望収集フォームの作成手順:締切・入力項目・通知の設定
ここが本記事の核心です。競合記事のほとんどがアプリの一覧紹介で終わっているのに対し、本記事では実際の設定手順を具体的に解説します。以下は、多くのシフト管理アプリで共通する設定フローです。
【Airシフトの場合の設定ステップ例(公式ヘルプを参照)】
- 管理者でログイン後、画面上部のメニューから「シフト管理」を選択する
- 「希望収集」タブをクリックする
- 「新規希望収集を作成」ボタンをクリックする
- 収集期間(例:来月分なら「2026年7月1日〜7月31日」)を入力する
- 回答締切日時(例:「2026年6月20日 23:59」)を設定する
- 通知設定で「締切3日前にリマインド通知を送る」にチェックを入れる
- 回答対象の従業員を選択する(全員 or 特定グループ)
- 「作成して通知を送信」ボタンをクリックして完了
この手順は8ステップですが、実際の操作時間は慣れれば3〜5分で完了します。初回は設定項目の確認に時間がかかるため、15分を目安に見ておくと余裕があります。
【らくしふの場合の設定ステップ例(公式ヘルプを参照)】
- ダッシュボードの「希望収集」メニューを選択する
- 「希望収集期間を作成」をクリックする
- 対象月・締切日・通知日を入力する
- 入力項目のカスタマイズ画面で「出勤可否(〇✕)」「希望休の理由」等を追加・削除する
- 対象グループを選択して保存する
らくしふは入力項目のカスタマイズ自由度が高く、「希望休の理由を自由記述で書いてもらいたい」「特定曜日だけ出勤可否を聞きたい」といったケースに対応しやすい設計です。
💡 設定のポイント
締切の自動リマインドは「3日前」と「当日」の2段階に設定するのが最も回答率が高いとされています。1段階しか設定できないアプリを選ぶ場合、残り1段階は手動で補う必要があります。無料トライアル時に確認しましょう。
従業員への通知設定:メール・プッシュ通知・LINEの選び方
初期設定で見落とされがちな重要ポイントが通知チャネルの選択です。従業員がどのデバイス・アプリを日常的に使っているかによって、最適な通知方法が変わります。
通知チャネルの選び方:
- メール通知:全員がメールを確認する環境なら最も安定した通知方法です。ただしパート・アルバイトの方はメールを見る頻度が低い場合があるため、開封率に注意が必要です。
- アプリのプッシュ通知:スマートフォンアプリをインストールしていることが前提ですが、反応速度が最も速い方法です。インストール率が90%以上になってからメインの通知チャネルとして使いましょう。
- LINE連携:Airシフトなど一部のアプリはLINEと連携して通知を送る機能を持ちます。LINEは日常的に開いているツールのため、特にパート・アルバイトが多い職場では反応率が最も高い傾向があります。ただしLINE連携の設定は別途手順が必要です(公式ドキュメントの「LINE連携設定」ページを参照)。
スマートフォンに不慣れな従業員が多い職場向けの設定例:
高齢のパート従業員や機械・製造現場のスタッフが多い職場では、アプリのインストール自体に抵抗を感じる方がいます。この場合は「アプリのインストール不要でブラウザから希望を入力できる」機能を持つツールを優先して選んでください。らくしふはブラウザからも希望を入力できるため、スマートフォンアプリに不慣れな従業員でも操作可能です。
Step 3:従業員への周知と試験運用(所要時間:約1週間)
周知の3ステップとよくある躓きポイント
アプリの初期設定が完了したら、次は従業員への周知です。ここで失敗すると「アプリを導入したが誰も使わない」という状況が生まれます。以下の手順で進めてください。
- 周知資料を1枚にまとめる(所要時間:30分):「①アプリをインストールする→②メールで届いたIDとパスワードでログインする→③シフト希望を入力して送信する」の3ステップを大きな文字でA4用紙1枚に印刷して配布します。QRコードでインストールページに飛べるようにすると、手入力の手間を省けます。
- 試験運用月を設ける(所要時間:1週間):本番導入の前に、「今月は試験なので、紙・LINEとアプリを並行して使います」と伝えることで従業員の抵抗感が下がります。試験期間中はアプリと従来方式の両方で希望を集め、アプリの回答率が70%を超えたら翌月から本格移行します。
- 操作でつまずいた従業員をフォローする(所要時間:随時):試験運用期間中、ログインできなかった・希望を送信したつもりが届いていなかったというトラブルは必ず発生します。シフト担当者が「困ったことがあれば〇〇に連絡してください」という窓口を設けておくと、問題を早期に吸い上げられます。
本格移行のチェックリスト
以下の条件がすべて満たされたら、紙・LINE方式を終了して本格移行します。
- □ 全従業員のアカウント登録が完了している
- □ 試験運用でのアプリ回答率が70%以上だった
- □ 管理者が未回答者への催促をアプリ画面から完了できている
- □ CSVエクスポートして集計データを確認できた
- □ 担当者不在時の代替操作者(バックアップ担当者)を決めている
⚠ 注意
「来月から紙をやめてアプリだけにする」という急な移行は、特に高齢従業員が多い職場では強い抵抗を受けることがあります。「まず2〜3ヶ月は並行運用する」という段階的な移行計画を立てることで、導入の成功率が上がります。
Step 4:本格運用後の最適化ポイント
月次で確認すべき3つの運用指標
本格移行後は、毎月以下の3点を確認して運用を最適化していきます。
- 希望回答率:全従業員のうち、締切までに回答した割合。85%未満であれば、通知チャネルや締切設定を見直します。
- 締切後の催促件数:月に何人催促が必要だったかを記録します。3ヶ月連続で同じ人が未回答なら、その人だけ通知方法を変える対応が効果的です。
- 担当者の集計所要時間:月次で計測し、目標の5〜10分以内に収まっているかを確認します。増えていれば、手動で補完作業が発生していないか確認します。
勤怠管理・給与計算との連携で二重入力を解消する
シフト希望収集の自動化が完成したら、次のステップとして勤怠管理や給与計算ソフトとの連携を検討します。ジョブカン勤怠管理はジョブカン給与計算との連携が公式ドキュメントに記載されており、シフト確定後の実績管理〜給与計算まで一元化できます。KING OF TIMEも主要な給与計算ソフトとのAPI連携を公式に提供しています。
ただし連携設定は初期設定より複雑で、特にAPI連携は担当者がある程度ITに慣れていることが前提です。連携設定に不安がある場合は、アプリのサポートチャットに「〇〇ソフトと連携したい」と相談すれば、手順を案内してもらえます。
判断のポイント
ITが苦手な担当者が5〜15人の現場を管理するなら
✅ おすすめ:Airシフト(無料プランからスタート)
無料プランで希望収集の基本機能が使えるため、費用0円で運用を試せます。管理画面のデザインがシンプルで、初めてシフト管理アプリを触る担当者でも操作に迷いにくい設計です。また、公式サポートが日本語のみで、チャット・メール・電話に対応しています。まず無料プランで従業員の反応を見てから、必要に応じて有料プランに移行する段階的な進め方が最もリスクが低い選択です。
月額コストを最小化しながら20人前後を管理するなら
✅ おすすめ:らくしふ または ジョブカン勤怠管理
いずれも1人あたり月200〜220円(公式サイト記載・税抜)で、20人規模なら月額4,000〜4,400円以内に収まります。らくしふは希望収集フォームのカスタマイズ性が高く、希望休の理由を自由記述で集めたい飲食・サービス業に向いています。ジョブカンは勤怠管理や給与計算との連携を将来的に考えているなら、同じジョブカンシリーズで統合しやすい点がメリットです。
30〜50人規模で複数店舗・複数役職を管理するなら
✅ おすすめ:KING OF TIME または シフオプ(デモで比較してから選択)
30人以上になると、役職別・店舗別のシフト管理が必要になるケースが出てきます。KING OF TIMEは1人あたり月300円(公式サイト記載・税抜)で、勤怠打刻との連携が強固です。シフオプは大規模・多店舗管理に特化した機能が充実しています。どちらも試用申込が可能なため、実際の操作感を比較してから選ぶことを強く推奨します。
導入前に解決すべき前提
シフト管理アプリが「費用対効果が低い」または「かえって業務が複雑になる」ケースが実際に存在します。導入前に以下を確認してください。
従業員4人以下で全員が同一勤務地の場合
条件:全員の顔が見える職場で、シフトが「毎週固定」に近い場合
代替案:Googleスプレッドシートに共有シートを作り、各自が入力する形式
根拠:月額費用が発生するアプリを導入しても、現状の工数が月10分以下であれば、費用に見合う工数削減効果が得られません。Googleスプレッドシートなら費用0円で同様の管理ができます。
月間シフト変動がほぼなく「固定シフト」の会社
条件:全員が月〜金9時〜18時固定で、希望収集が年2〜3回しか発生しない場合
代替案:Googleフォームで希望収集フォームを作成(費用0円)
根拠:希望収集の頻度が低い場合、月額課金のアプリより、その都度フォームを作る方がトータルコストが低くなります。
月間処理件数が1,000件を超える大規模シフト管理が必要な場合
条件:1施設で従業員50人以上、複数のシフトパターンが20種類以上存在する場合
代替案:シフオプ・スマレジ・タイムクラウドなど、大規模管理に特化したアプリへ移行
根拠:Airシフトやらくしふは中小規模向けに設計されているため、大規模・複雑なシフト管理では機能不足が顕在化しやすくなります。この規模では、機能要件を整理してから複数社に見積もりを取ることを推奨します。
💡 判断の分岐点まとめ
「従業員が10人以上いて、月次でシフト希望を集めているなら、ほぼすべてのケースでアプリ導入が費用対効果プラスになります」——これが本記事の結論です。ただし、従業員4人以下・固定シフト・頻度が低い場合は、まず無料ツールで対応可能かを先に試してください。
まとめ:1週間で希望収集を自動化する4ステップの振り返り
本記事で解説した4ステップを改めて整理します。
- Step 0(15分):従業員規模・シフトパターン・予算を棚卸しし、アプリが本当に必要かを判断する
- Step 1(30分):必須4機能を確認し、規模に合ったアプリを選んで無料トライアルを申し込む
- Step 2(1〜2時間):従業員を登録し、希望収集フォーム・締切・通知を設定する
- Step 3(1週間):従業員に周知して試験運用を行い、回答率70%以上を確認したら本格移行する
シフト管理アプリの選定は「どれが一番機能が多いか」ではなく、「自社の規模と担当者のITスキルに合って、確実に使い続けられるか」が成功の分かれ目です。まず無料プランやトライアルで実際に触れてみることが、失敗しない導入への最短ルートです。
編集部より
シフト管理アプリへの移行で最もつまずくのが『希望収集フローの初期設定』です。本記事では、導入経験ゼロの担当者でも1週間で運用開始できるよう、アプリ選定から従業員周知・月次オペレーションまでをステップ形式で解説しています。規模・予算に合った推薦アプリも明記しているので、比較に迷う時間を省いてください。
— Tech Picks 編集部|最終確認: 2026年6月
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